子どもと岡山と

岡山に来て経験したこと。誰かの役に立ったらいいな。

ついに見つけた!アブラゼミの羽化と気づいたこと

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またセミネタです。

すみません。

 

夏休み前の4連休。

我が家では3日連続でセミの羽化を観察しました。

 

今回の野望は

アブラゼミの羽化を見ること!

 

関東ではアブラゼミは多いと思いますが、ここ岡山では圧倒的にクマゼミが多くアブラゼミやほかのセミに出会うのは稀です。

 

毎年恒例のセミの羽化の観察もクマゼミばっかり。

 

そこで今年こそはアブラゼミの羽化を見てみたい!

そんな野望に臨んだ連休です。

 

 

セミの幼虫の見分け方

羽化を観察するにはまずセミの幼虫を見つけなければいけません。

幼虫の見つけ方はいつもと一緒。

 

捕まえ方はこちらで紹介しています。

momoanko.hatenablog.com

 

見つけた幼虫の中からアブラゼミと思われる幼虫を連れて帰ります。

 

岡山ではクマゼミが多いので、クマゼミアブラゼミの違いに注意して探します。

 

アブラゼミとミンミンゼミの幼虫はよく似ているので、おかげで見分け方が図鑑やネット上にいろいろ書いてある。

 

でもクマゼミアブラゼミの見分け方って載ってない。

全然違うから?

でも今回はこれが大事!

まずは2つの幼虫の特徴を確認します。

 

クマゼミアブラゼミ、そしてその他のセミの幼虫の見分け方が書いてある素晴らしいサイトを見つけました。

こちらを参考にさせていただきました。

nature-and-science.jp

  

クマゼミは他のセミより少し大きめ。

縦にも横にも少し大きくてずんぐりした感じ。

 

アブラゼミは標準的な大きさなのでクマゼミより少し小さい。

少し細身。

 

抜け殻はクマゼミの方が少し黒っぽい茶色。アブラゼミに方が琥珀色。すこし黄色っぽいオレンジっぽい透明な感じ。

 

そして顔。

クマゼミの方がモグラっぽい。少しとんがってる?

 

触角はクマゼミの方が短くて、アブラゼミは長め。

(これは後に関係ないことに気づきます。)

 

あくまでもこれは私と子どもがいろんな資料をみて自分たちなりに見つけた見分け方。

意味不明の説明分などはお許しください。

 

でもこれってクマゼミアブラゼミの両方がいたら比較できるけど、
1つしかいなかったらこの違いって分からないかも。

 

それでも頑張るしかない!

 

  

幼虫を見つける

最近では毎日鳴いているセミ

その鳴き声も日に日に増えている。

つまりセミがどんどん羽化してる。

 

この時期はセミの幼虫を見つけるにはちょうどいいかもしれない。

ということで公園に出かけます。

 

連休は残念ながら雨が降ったり。

羽化にはあまり良くない条件。

それでも羽化の季節だから幼虫はたくさん出てきてました。

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 羽を広げているところのセミが4匹写っているのが見えるでしょうか?

不思議なことに、大人気の木と全く人気がない木がありました。

 

人気の木はこんな感じですぐ近くでたくさんのセミが羽化してました。

2~3本となりの木は人気がなく、全然いませんでした。 

 すぐ近くの同じ桜の木なのにどうして?

 

1日目。

クマゼミしか見つけられず、それでも羽化を見たかったのでクマゼミの羽化を観察しました。

 

2日目。

 

これ!アブラゼミじゃない!?

って思う幼虫をついに発見。

 

クマゼミの幼虫より小さめで少しスリムな幼虫。

クマゼミの幼虫も見つけたから比較のため両方連れて帰って羽化を観察しました。

 

羽化の観察(クマゼミ

クマゼミの羽化の様子は前回もブログでもご紹介したので少し省略します。

 

先にクマゼミの幼虫の羽化から始まりました。

半分くらい羽化が進んだところで、アブラゼミと思われる幼虫も羽化を始めました。

 

分かりやすいように1匹ずつ。

まずはクマゼミの幼虫から。

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こんな感じで羽化は進み、立派な成虫になりました。


そして次は本命のアブラゼミと思われる幼虫の羽化。

 

いつも羽化の始まる瞬間の背中が割れる瞬間をどうしても見逃してしまう。

この子はすごい注意して観察したので、やっと見ることができました。

 

まずこちらが羽化前。

羽化する場所を決めて止まったところ。

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背中にうっすら縦に筋が入った。

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背中の筋がお尻のあたりまで伸びてきて、

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筋が横に広がって、間から少し体が見えてきた。

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もっと広がって緑の体が出てきた。

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この瞬間が見たかった!

やっと見られてうれしい。

 

背中が割れる瞬間ってパカって音がなるのかと思ってたんだけど、何もならないみたい。

静かに静かに羽化は始まりました。

 

羽化を観察するときは、羽化が始まるまでは周りを暗くしてないと羽化が始まらないみたいです。

始まったら明るくても影響ないみたいなので、ここからはもう少し明るい写真が撮れました。

 

だんだん体が出てきて、

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反り返りながら羽を伸ばし始めます。

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今まで見てきたクマゼミの羽化は羽の色が緑と白。
今回はクマゼミでは白かったところがオレンジっぽい。

 

アブラゼミの羽は茶色いから(クマゼミは透明)、羽化の時から色が違うんだ~

ってちょっと感動。

 

あとは羽を伸ばしながら乾かして、

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あれ??

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やっぱりどう見ても透明。

どうやらこの子もクマゼミだったみたい(笑)

 

こんなにもったいぶってすみません。

 

羽化の観察(アブラゼミ

3日目。

この日ついにアブラゼミの羽化を見ることができました!

 

公園についてセミの幼虫を探すと、

 

いた!

アブラゼミの幼虫がいた!

 

なんでアブラゼミって分かったかって言うと、すでに羽化が始まっていたから。

始めから見たかったのにちょっと残念。

 

それでも貴重なアブラゼミの幼虫との出会い。

どうしてもみたい!

 

すでに羽化が始まっているので家に連れて帰ることも出来ないので、

蚊がぶんぶん飛ぶ中、公園でじっくり観察しました。

 

見つけたときには既に羽を伸ばしている状態。

今までのクマゼミの羽化と違って羽が白い。

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羽が白くて筋が緑~黄緑色。

まだ伸ばしてる途中かな?

花びらみたいに柔らかそう。

 

羽が伸びて少し透き通ってきた。

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さっきは見えなかった下の羽が、今は透き通って見える。

左右の大きい羽の下に小さい羽があるのがわかりますか?

 

そして模様が少し浮かび上がってきて、

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細かい模様まではっきり見えてきた。

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反射したのかな?

キレイな羽の色の写真が撮れた。

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白かった羽が少しずつ茶色くなって模様が見えてきた。

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ゆっくり色が濃くなっていく。

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本当にゆっくりだったので、もう眠い。
ここまで観察して家に帰りました。

 

思った通りとてもきれいでした。

もう少し続きも見たかったな。

 

幼虫探しの時間帯

羽化は基本的に夜にするので、幼虫をさがすなら夕方から夜がいい。

今回は連休だったので、一足先に夏休み気分。

公園で花火をしました。

そして花火をしながら公園で幼虫をさがしました。

時間としては20時から22時。

 

20時に家を出発して、公園についてすぐに幼虫探し。

この時はまだ地面や枝を歩いている幼虫が多かったです。

 

花火の最中は羽化を始める幼虫がいっぱい。

時間差の羽化が一度に見られました。

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ここに3匹いるのがわかりますか?

左の幹に羽化前の幼虫が1匹、右に羽を乾かしているところのセミが1匹、中央下に反り返って殻から出ようとしているセミが1匹です。

 

そして帰る頃の22時。

最終段階のセミが増え、形はもう成虫。

羽を乾かしている状態のセミが多かったかな。

 

奇跡のショット

こんなにいっぱい観察したから、奇跡の写真が撮れました。

 

1枚目。

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羽が緑に輝いている。

 

生命の神秘!

って思ったらこれ、網戸の向こうの青信号でした(笑)

 

そして2枚目。

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目と羽の付け根に挟まれている部分。頭部かな?

何となく漢字が刻まれているように見えませんか?

 

左右対称の四字熟語みたい。

何だろう?

「入」って字と、「人」って字が真ん中に見える。

端はなんて書いてあるんだろう?

 

入魂??

なんか違う。

 

気づいたこと

こんなに観察したので新しい発見がいくつかありました。

 

羽化の兆候

羽化を始める前の足場をきめる時、足場がしっかりしているか確認するためでしょうか。

6本の足でしっかりつかまって、おしりふりふりダンスをします。

かわいい。

 

これに合格すると(?)、間もなく羽化が始まります。

 

羽化中の足

背中が割れて上半身が出てきて、しっぽ(おしり)が出てきて羽を乾かします。

 

この時体を支えているのは前足2本だけ。

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見づらいですが、前足2本しか使っていません。

 

下の4本の足は抜け殻のすぐ近くにあるけど、抜け殻や足場には触れていません。

 

羽が乾いてくると下の足4本は折りたたんで2本だけでつかまっているのがよくわかります。

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すごいな~。

なんでだろう?

 

クマゼミアブラゼミの違い

殻から出てきた時の頭部の色が違う。

 

目と羽のあいだのところ。

クマゼミは黒い(漢字が書きこまれてる)けどアブラゼミは茶色い。

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左:クマゼミ 右:アブラゼミ

ここを見れば羽化を始めた段階から違いがわかる!

 

羽化直前の幼虫は体が透けて見えるので、もしかしたら背中が割れる前からこの色が見えるのかな?

 

そして今回調べて分かったのが、クマゼミの抜け殻にはでべそがあるらしい。

ってことは幼虫の段階でもきっとあるよね?

 

次はここに注意して捕まえてみよう!

 

抜け殻の白い糸

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抜け殻に残る白い糸。

これってどことつながってたんだろう?

 

羽化中、まだこの糸が体につながっているところを見ることができました。

 

白い糸のほとんどは胸のあたりにつながっていたけど、よく見るとロからも出てる。

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とっても見づらいけど、前足の間から右に向かって伸びている口(ストロー)から糸が伸びています。

 

どうやらこの糸はストローの中までつながっているらしい。

 

調べてみると、この糸は気門という呼吸をするための管の表皮。

セミは肺がないので、胸から腹にある気門から呼吸をするそうです。

その気門の管の内側の皮膚も、他の皮膚と同じように脱ぐので、糸のようになって抜け殻に残るそうです。

 

 

う~ん、

奥が深い。

 

幼虫がいた穴

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幼虫が地面から出てきた時の穴ってこんな感じ。

見た目としては、傘の先を地面に刺した時にできる穴みたい。

 

これの中がすごい!

 

これ、傘で刺した跡じゃないの?

って息子に聞いたら、

 

指入れてみてよ!

中がこーんな風になってるから傘で刺した跡じゃないってわかるよ。

って言われました。

 

いやいや、

大人になると中が見えない穴ってそうそう手を突っ込んだりしないんだよ。

 

かなり抵抗がありました。

でも息子は平気でやってる。

 

気を付けてするんだよ。

毒虫が入ってるかもしれないからね。

 

子どもに注意をして、小心者のママは息子が手を入れていた穴に指を入れてみました。

そしたら、

 

あぁ~

言いたいことわかるかも!

 

上から見ると真っすぐな穴に見えてたけど、指で触ってみるとでこぼこしてる。

くねってる。

 

イメージとしてはアリの巣が大きくなった感じかな。

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枝分かれもしてないし、そんなに長くはないけど、真っすぐではない。

思ってたのと全然ちがう。

 

勇気のあるママさん・パパさん、試してみてください。

 

終わりに

今まで一体何度羽化の観察したんだろう?

って思うくらい見てるけど、それでも毎回新しい発見があります。

 

楽しい夏休みはこれから。

また新しい発見がありそうです。